『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教195 

預言者宣言があった時の世の中の状態、つかの間の現世とその住民の状態 


導きの印は見えず、灯台に光はなく、明瞭な道がなかったときに、アッラーは預言者を
御遣わせになった。

おお、アッラーの被造物よ、アッラーを畏怖するよう忠告する。あなた方に警告する。
この世は去るのを免れることのない家であり、苦痛の場所である。
そこに住む者は去らなければならない。ここに住む者は去らねばならないのである。
深海の強風に打たれてあちこちさまよう船のように、現世はそこに住む人々と共に漂流する。
溺れ死ぬ者もいれば、波の上に逃れる者もあり、風で潮の流れに押され、危険の方へと
運ばれる。その結果、水に飲みこまれたものが何であろうと取り戻すことが出来ず、
逃れたものが何であろうと破滅に向かう。

おお、アッラーの被造物よ、あなた方は善行しなければならないということを知れ。
今、あなた方の舌は自由で、体は健康で、足は動き、移動する場所は広大で、
あなた方が走る道は広いのだから。機会を失う前に、死が近付く前に。
死の接近を、成立した事実として受け入れよ。
これから先にやって来るものとみなしてはならない。




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