『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教149 

 未来の出来事と似非信者の活動


彼らは悪の道を突き抜けて右へ左へと進み、導きの道から去った。
これから起きるはずの、待っていることに急ごうとするな。
明日があなた方に運ぶことの遅延を願うな。
何かに急いだのに、手にした途端に後悔する者がどれほどいることか。
今日がどれほど明日の日の出に近いことか。
おお、我が民よ、これは約束された出来事がすべて起こり、あなた方の知らないことが
近付いてくる時なのである。この日々の間に我々の一人である者は、ともされた灯火と共に
それを通過し、高潔な人びとの足跡を踏む。結び目を解くために。石板を白紙にするために。
団結を分裂させ、分裂を団結させるために。彼は人びとから姿を隠す。
目で見ながらそっと追っても、彼の足跡をみつけることはできない。
そのとき、鍛冶屋が剣を研ぐように、人びとの一団が改善される。
彼らの視界は啓示で明るくなり、(玄妙な)解説が耳にはいり、朝夕と叡智の飲物が与えられる。



同じ説教より


彼らが不名誉の位置をまっとうし、(悪い方への)時の移り変りを受けるに値するように、
人びとの一団が悪を向き、戦いに武器を手にとり、彼らの時代の終焉に到達するまで、
彼らの時代が延長された。
高潔な人びとはアッラーへの義務を一切示さなかったが、静かに耐え、真実に従事することを得意に思ったりしなかった。 やがて試練の時代は定められたことに従って終焉する。
そのとき彼らはその良き見解を広め、彼らの指導者の命令に沿ってアッラーに近付こうとする。


アッラーがかれの御許に預言者を連れて行かれたとき、人びとの一団は彼らの跡を戻った。
(誤った導きの)道が彼らを滅ぼし、彼らは不正直な策略者を信頼し、血族以外を考慮して
愛するように命じられていた血族を放棄し、強固な土台に建っていた家を適さない場所に移した。 彼らはすべての欠点の源であり、暗やみを手探りで進んだところの扉なのである。
彼らは仰天して行ったり来たりし、フィルアウンの民のように酔っ払って横たえる。
彼らは現世に熱中して現世の助けをつかむか、真実から逃げて取り除かれるかであった。




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