『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教104

聖預言者の称賛 



アッラーはムハンマド(彼とその家族の上に神の祝福と平安あれ)を証人、吉報の運び手、警告者として遣わせた。子供のときは全人類の最良の子、大人としては最も汚れなき人、行いにおいては純潔なる中の最も純潔な人、寛容を求められたら最も寛容な人だった。




ウマイヤに関して


この世の楽しみはあなた方には甘美にはみえなかった。あなた方はその乳房からミルクを確保しなかった。だがその鼻輪が引きずられ革の腹帯が緩んでそれと遭遇した後は違った。
ある人たちにとって非合法のものは(果実をのせた)折り曲がった枝のようであり、合法のものは遠くの手に届かぬところにあった。アッラーにかけて、定まった時までの長い陰のように、あなた方はそれをみつけるだろう。大地は妨害せずにあなた方と共にあり、あなた方の手は伸ばされるが、指導者たちの手はあなた方から遠くにある。あなた方の剣は彼らの上に迫るが、彼らの剣はあなた方から離れている。

用心せよ。どの流血にも復讐者がおり、どの正義にも主張者がいる。我々の血の復讐者は自分の主張を判定する者のようである。そして判定者はアッラーである。アッラーはかれを求める者をがっかりさせない。かれから逃げようとする者は逃げられない。わたしはアッラーに誓って言う。おお、バヌ・ウマイヤよ、もうすぐあなた方は他の者の手と敵の家にそれを見るだろう。
最良の目は視覚が美徳を捉える。最良の耳は良い忠告を聞いて受け容れる。




イマームの役目


おお、皆の者よ、自らが説教したことに従う説教者の灯火の光を確保し、汚れが清められた泉から水を汲みなさい。

おお、アッラーの被造物よ、あなた方自身の無知に頼るな。あなた方自身の欲望に服するな。この場所にいるのは浸水した土手の端にいるようなもので、荒廃を背負って一つの場から別の場へ運ぶ水は、次から次に変わる意見に従うようなもの。しがみつくことのできないものにしがみつこうとし、一つにできないことを一つにしようとする。だからアッラーを畏れよ。彼に苦情を持ち込むな。あなた方の苦情を取り除いて正すことはできない。あなた方に義務とされたことを彼の意見で取り消すことはできない。

誠に、イマームにはアッラーから委ねられたこと以外の義務はない。その義務とは、警告を伝えること、良き忠告に尽力すること、スンナを取り戻すこと、罰せられねばならない者を罰し、分配されるべき者に分配することである。植物が枯れる前に知識に向かって急ぎなさい。知識を持つ人たちから遠ざかる前に知識を求めに行きなさい。他者が非合法の行いをするのを止めさせ、自身もそれを避けなさい。あなた方は他者を止める前に自分自身が慎むように命じられているのだから。




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