『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教120 

アミール・アル=ムウミニーンの教友の一人が
「おお、信者の司令官よ、あなたは仲裁をやめさせた後で、仲裁を命じられた。
どちらが適切なのかわかりません」と言ったのに対し、彼は手を叩いて言った。 



これは誓約を破る者への報酬である。
アッラーにかけて、わたしがあなた方に仲裁を厳守するよう命じたとき、わたしはあなた方を
厄介なこと(戦い)に率いたが、そこにアッラーは良いものを御定めになった。
あなた方が忠実であったなら、わたしはあなた方を導いた。
あなた方が不正直でいたなら、あなた方を正した。
あなた方が拒否していたなら、あなた方を改めさた。これが最も確実な道だった。
だが、誰と一緒に、誰を介してなのか。わたしはあなた方にしかるべき対応を求めたのだが、
あなた方はわたしにとっての病弊だということを証明した。
まるでとげを抜き取ろうとしてそのとげが折れ曲がるのを見たときのように。

我がアッラーよ、この医者は致命的な病にあきらめた。
井戸の水汲みで綱を引っ張るのに疲れた。
イスラームに招待され受け容れた人びとはどこにいるのか? 
彼らはクルアーンを読み、それによって決めた。
戦いを忠告されると、雌駱駝が子駱駝のところへ駆けていくようにそれ(戦い)に急いだ。
彼らは鞘から剣を抜き取り、一団となり、整列して、世界に飛び出した。
消滅した者もいれば生き残った者もいた。
彼らは生存者の吉報に喜んだり、死の知らせに悔やんだりしない。
彼らの目は涙を流して白かった。腹は断食でへこんでいた。
唇は休みなく続く礼拝で渇く。顔色は寝ないでいるため青白い。
顔には神を畏怖する砂埃がかかる。これがわたしの仲間であり、彼らは旅立った。
我々に彼らを求める気持ちが強くあり、彼らとの別離に手を噛むのであれば、我々に証明されねばならない。

誠に、悪魔はあなた方に容易になるように進み、宗教の結び目を一つずつほどき、あなた方を統一するかわりに分裂させる。悪質な考えや魅惑から遠ざかり、あなた方が心にとどめておくよう与えられた善い忠告を受け容れなさい。




00889.gif(1103 byte)  説教121









Designed by CSS.Design Sample