『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教115 

これから起きる災難と審判の日について 



アッラーは預言者を、真理への呼びかけ人として、被造物の証人として遣わせた。
彼はアッラーの教えを骨惜しみせず不足なく伝えた。
そして無気力になったり言い訳をしたりせず、アッラーの目的のためにかれの敵と戦った。
彼は敬虔な行為をする人の中で一番の人、導きを確立させた人びとの中で最も理解力の
具わった人だった。




同じ説教より
民についての不満


あなた方に隠されている未知のことをわたしは知っているが、それをあなた方が知ったなら、
確かに、あなた方は外に出て自身の行いを公然と嘆き、悲嘆して自身を叩き、あなた方の財産を守ったりその代わりのものを持ったりせずに放棄していただろう。その時には、誰もが己のことだけを気にかけるだろう。
だが、あなた方は呼び起こされたことを忘れ、警告されていたことからは安全だと考えた。
その結果、あなた方の目的は道を迷い、営みは消散した。

アッラーがわたしとあなた方を引き離して、あなた方よりもわたしと一緒にいる権利のある人びとを与えてくださるよう切望する。アッラーにかけて、その人びとはこの上なく幸福な目的をもち、耐え抜く知恵をもち、真の発言をする人びとである。彼らは神の道に向かって歩み、近道(王道)を走った。その結果、彼らは永遠の来世と安らかな光栄を獲得する。

用心せよ! アッラーにかけて、バヌ・サキーフの、足どりのふらついた長身の若者が、あなた方の上に置かれるであろう。彼はあなた方の植物を侵食し、あなた方の脂肪を溶かしてしまうだろう。おお、アバー・ワザハフよ、それだけか?


サイード・アル=ラディの言葉
アル=ワザハフとはアル=フヌフサー(黄金虫)を意味する。
アミール・アル=ムウミニーンが言及したのはアル=ハッジャーイ・イブン・ユースフ・アス・サカフィーのことで、彼には「アル=フヌフサー」に関係した出来事があった。ここで述べる必要はない。〈注〉

〈注〉ある日、アル=ハッジャーイが礼拝をしようと立ち上がったとき、黄金虫が飛んできたので手で止めようとしたが、黄金虫に噛まれて手が腫れあがり、そのために亡くなった。彼の名誉を傷つけるための呼び名だった。




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