『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教131 

死に関する警告と助言 


我々はアッラーが御選びになること、御与えになること、我々に負わせになること、我々を御試しになることが何であろうとかれを称賛する。かれはすべての秘密を御存知であられ、隠れているすべてのものを見ておられる。かれのほかに神はなく、ムハンマド―彼とその家族の上に平安あれ―は、かれに選ばれた使徒である証拠を我々は示す。心と舌で差し出すのは隠れた証拠と公然の証拠。


同じ説教より


アッラーにかけて、誠に、事実は楽しいものではなく、真実は偽りではない。
それは死以外のなにものでもない。死の呼びかけ人は羊飼いとなり、死の馬車の御者は急ぐ。 大多数の人びとに騙されてはならない。あなた方は以前に生きた人びとを見た。
富をためこみ、貧困を恐れ、それの悪い結果から安全であると思い、並はずれた長寿を強く願い、死との隔たりを願った。その後、いかにして死に追いつかれ、故郷の土地から追い払われ、安全な場所から連れ出されたことか。彼らは棺桶の死骸だった。次から次に、人びとは棺桶を運ぶのに忙しく、肩で背負い、手で支えて運んだ。

手の届かないような欲望で忙しくしていた人びとを目撃したのではなかったか。
丈夫な建物を建設し、巨大な富をためたが、彼らの家は墓場に変わり、集めたものは破壊してしまった。 彼らの財産は彼らの後の後継者や配偶者に渡された。彼らの悪行については、もう善行を追加することもアッラーの御慈悲を求めることもできない。
心に常にアッラーへの畏怖を抱く者は、前に向かうことができる。その人の行いは成功する。
そのために準備しなさい。天国に入るためにあらんかぎりのことをしなさい。
誠に、この世はあなた方が永久に留まるための場所として創造されたのではない。
そうではなく、天国の永遠の家の獲得のために、善行するための通り道として創造されたのである。ここから去る支度をしなさい。出発の時のために、旅立ちの馬車から離れるな。




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