『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教124 

ハワーリジュと彼らの仲裁に関する意見に関して 



我々は人を仲裁者と呼ばなかったが、クルアーンを仲裁者と呼んだ。
クルアーンは二つの表紙に挟まれた書であり口をきかない。拠って、解釈者を必要とする。
その解釈者になれるのは人間のみである。
この人たちが我々との仲裁者としてクルアーンを仲裁者と呼んで招待したとき、アッラーが
こう仰せになっているのだから我々は神の書から顔を背ける一団になることはできなかった。

……あなたがたは何事に就いても異論があれば、アッラーと終末の日を信じるのなら、これをアッラーと使徒に委ねなさい…… (聖クルアーン4章59節)

アッラーに委ねるとは、クルアーンに依拠して決めるという意味である。
預言者に委ねるとは、預言者のスンナに従うという意味である。
ゆえに、仲裁が忠実に神の書を介してなされるなら、カリフとして誰よりも権限を有するのは我々であろう。聖預言者のスンナによってなされるなら、最も望ましいのは我々であろう。

仲裁に関して、わたしと彼らの間に時間を与えたことをあなた方は指摘するが、わたしが
そうしたのは、無知の者が真実を見つけ、すでに知る者はしっかり維持できるようにするため
だった。おそらくアッラーはこの和平の結果、この人たちの状態を改善なさるだろう。
そして彼らは首をつかまれることなく、正道が示される前に以前のように反乱を開始することはなかろう。誠に、アッラーの御前で最良の人は、自身の益になるとしても不正な行為をしない。自身に困難や悲しみを引き起こすことになろうとも公正な行為を何よりも愛する。

それでは、あなた方はどこに誤り導かれているのか? 
なぜこのような状態に運ばれてきたのか? 
正道から逸脱し、見ない者たちへの行進の準備にかかれ。
彼らは不正行為に巻き込まれ、正されていない。
彼らは神の書から離れ、正道から顔を背けた。
あなた方が頼りにするには当てにならない。
従われるべき栄誉の保持者でもない。
戦いの火を燃やすことにおいてあなた方は極めて不品行である。
あなた方の上に災いあれ! 
わたしはあなた方のことで多くの心配をしなければならなかった。
ある時はあなた方に(ジハードを)呼びかけ、ある時は信頼して話しかけた。
だが、あなた方は呼びかけられたときに真の自由の人間ではなかったし、信頼して
話しかけられたときに頼れる兄弟でもなかった。




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