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『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、（言行の）誠実な者と一緒にいなさい』
（クルアーン第９章１１９節）
ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
---イマーム･アリー･イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---
説教88
聖預言者について
聖預言者について
他の預言者たちの任務が停止し、長い間、人びとがまどろんでいたときに、アッラーはこの預言者を遣わされた。悪が頭を上げ、あらゆることが混乱して戦いの炎の中にあったとき、世界は輝きを欠き、あからさまな偽りで溢れていた。その葉は黄色くなって果実が実る希望はなくなっていた。水は地の底に流れる。導きという鉱物は消え、破壊の兆しが現れていた。人びとにとっては過酷で、捜し求める人はしかめ顔であった。その果実は不道徳、食べ物は死んだ鳥の骨。着ている下着は恐怖、上着は剣だった。
アッラーの被造物よ！ だから教訓にして、あなた方の父親や兄弟たちが巻き込まれ、責任を負わされた悪行を思い出しなさい。我が命にかけて、あなた方の時間は彼らのずっと後でもなければ、彼らと何世紀も開きがあるわけでもなく、あなた方がまだ彼らの腰の中だったときから遠く離れているのでもない。
アッラーにかけて。預言者が彼らに語ったことは何であれ、わたしはここであなた方に同じことを話す。今日、あなた方が聞くことは、過去に彼らが聞いたことと変わらない。あの時、彼らは開眼し、心は開いた。今、あなた方に与えるのは全く同じことである。アッラーにかけて、あなた方は彼らの知らなかったことを聞かされているのではない。彼らから取り上げられたことをあなた方が与えられているということもない。誠に、あなた方の上には災難が降りかかっているのである。鼻の紐が揺れ動き、革紐のゆるんだ雌駱駝のように。だから、これらの不正直な人びとの状態がどうであれ、あなた方は騙されてはならない。それは時の定まった長い影にすぎないのだから。
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