『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、（言行の）誠実な者と一緒にいなさい』

（クルアーン第９章１１９節）




　ナフジュル・バラーガ　Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム･アリー･イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教52

（この説教はすでに紹介済みだが、異なる伝承をここに紹介する。）
現世の滅亡と来世の報酬と懲罰について。


用心せよ。現世は終えようとしており、出発を宣言している。そこで知られるものが見知らぬものとなり、急速に逆戻りしている。その住民は破滅に向けて前進しており、隣人は死に駆り立てられている。この世の甘美なものは酸っぱくなり、澄んだもの（汚れのないもの）は汚染された。その結果、残ったのは器に残る水や一口の水のようなもの。それを飲んでも喉の渇きは満たされない。

おお、アッラーの被造物よ、この世から去る準備をしなさい。この世の住民が朽ちるのは定めである。心が求める希望があなた方を圧倒するであろう。あなた方がこの世で過ごすのは長い間ではないことを知れ。アッラーにかけて、子を失った雌駱駝のようにあなた方が泣き、クークーと鳴く鳩のようにあなた方が叫び、熱心な世捨て人のように騒がしくアッラーに救いを求め、アッラーとの親密さと高い位階の獲得のために、或いは天使に記録された神の書が定めた罪の御許しを請うために、あなた方が富と子孫を残しても、わたしがあなた方のために望むアッラーの報酬に比べれば劣る。いや、わたしはあなた方に関してアッラーの懲罰を恐れる。

アッラーにかけて、アッラーへの望みであれ恐れであれ、あなた方がとことん心を和らげ、眼から血の涙を流したとしても、また、あなた方がこの世で長く過ごすのを許され、信仰に導かれても、アッラーの偉大な恩恵をあなた方の行いで償うことはできない。





同じ説教での犠牲祭（イード・ル＝アドハー）と捧げる動物の質に関する言葉


犠牲に完全に適する動物は、両方の耳が上向きで目が健康なものでなければならない。
耳と目が健全であれば、角が壊れていても、或いは犠牲の場に足を引きずることがあっても、適切かつ完全な犠牲である。




00889.gif(1103 byte)  説教５３








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