『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)




 ナフジュル・バラーガ Nafj Al−Balagahah
   ---イマーム・アリー・イブン・アブー・ターリブの説教、書簡、格言集 ---




説教18

神学者の見解の相違を批判的に述べた説教


彼らの誰かに問題が提示されると、自分の想像で判断する。別の誰かに全く同じ問題が提示されると、その逆の判定を下す。それで、判事たちは自分を任じた最高責任者の許に行き、彼がすべての判定を承認する。アッラーは唯一で、預言者は一人で、その書(クルアーン)は一つであるというのに。

アッラーは彼らに相違するよう命じたので彼らはそれに服従しているのだろうか? それとも、アッラーは相違を禁じたが彼らがアッラーに不服従なのだろうか? それとも、アッラーは不完全な教えを下して彼らに完結させようとしたのだろうか? それとも、彼らはアッラーの同僚であるから彼らの宣告はアッラーとの義務の分担でありアッラーがそれに同意しなくてはならないのだろうか? それとも、栄光のアッラーは完璧な教えを下したのだが、預言者が完全に伝えないで人びとに引き渡してしまったのだろうか? このことの真実について栄光のアッラーはこう仰せになった。

啓典の中には一事でも、われが疎かにしたものはない。(6章38節)

また、クルアーンのある箇所は別の箇所を立証しているので矛盾はないことをこう仰せになった。

もしそれがアッラー以外のものから出たとすれば、かれらはその中にきっと多くの矛盾をみいだすであろう。(4章82節)

誠に、クルアーンの外観は立派で中身は深い。クルアーンの驚異は決して消えることがなく、感嘆は無くならない。クルアーンの難解なことを明確にさせるものは、クルアーン以外にない。




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