『あなたがた信仰する者たちよ、アッラーを畏れ、(言行の)誠実な者と一緒にいなさい』

(クルアーン第9章119節)





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本書の目的は、イスラームの異なる派を通じて「真実」と「真の道」を探求することにあります。どの宗派も自分たちが「真の道」に立つと主張しています。絶対的真実はアッラーのみが御存知であり、いうまでもなく「真の道」は唯一です。
本書は「正しき道」に導かれた誠実な「真実の探究者」の尽力により生まれました。
「われ(の道)のために奮闘努力[ジハード]する者は、必ずわが道に導くであろう。本当にアッラーは善い行いの者と共におられる。(26:29)」二大宗派が見解を異にする主な論争点が、明快な証拠によって書かれてあります。誠実なムスリムの皆さんが本書を注意深く読まれるようご招待します。




本書は私の旅の物語、発見の物語である。技術や自然の発見ではなく、宗教と哲学分野における発見の物語。どんな発見も健全な心と明確な理解を基盤とする。それが人間を動物と区別するのである。本書を健全な心の持主に捧げたい。

心は真実を確認し、過ちを区別する。心は、語られてきたことすべてを公正という秤で量り、常に、理性を好んで明らかになる。

心は言葉と語りを比較する。そして筋道が通ったものとそうではないもの、また強いものと弱いもの(十分でないもの)を区別する力を持つ。いと高きアッラーは仰せになった。「御言葉を聞いて、その中の最も良いところに従う者たち。これらはアッラーが導かれた者であり、これらこそ思慮ある者たちである」

そのような人々に本書を捧げる。栄光のアッラーが私たちを開眼させられる前に、心を開かせ、導かれ、教化され、私たちが従うために正道を、そして私たちが避けるために不正の道を明確に示され、私たちをかれの良き僕として受け入れられるよう願う。かれは聞き、答えてくださる御方であるから。

ムハンマド・アル=ティジャーニ・アル=サマウィ






全宇宙の主、アッラーに称賛あれ。土から人間を御創りになり、最良の形に造られた。
かれはすべての被造物の上にその人間を置かれ、かれの最も近くの天使はかれの前にひれ伏す。
かれは疑惑を完全な信心に変えてしまう心を授けてくださった。二つの目、一つの舌、二つの唇を与えて二つの道を見せられた。人間に警告し、災いを祈られた悪魔と共に逸脱しないために、使徒を遣わせて吉報を御知らせになった。かれは私たちに理解力と確信する信心によって、人類の敵である悪魔を崇拝せず、アッラーを崇拝してその正道に従うように教えられた。
そして明白な理由のないままに先祖の教えやそれに従う友や近親を真似てはならないと教えられた。アッラーのために呼びかけ、善行し、ムスリムの一人(人々に神の恩恵をもたらしてくれた彼の上に神の祝福と平安がありますように)であった人より称賛に値する人は他にいただろうか。彼は抑圧された弱者の援助者だった。無知の暗黒から全人類を救われた。そして信ずる者と善良なる人々を啓蒙の道に導いてくれる。

われらの主人、ムハンマド・イブン・アブドゥッラーは、ムスリムの預言者、一筋の光の長である。
アッラーがすべての信ずる者の中から御選びになった、純化された良き子孫の上に、アッラーの御慈悲と祝福がありますように。クルアーンの中でアッラーに不浄を払われ、誤謬絶無とされた彼らへの情愛をわたしたちの義務とされた。彼らの船に乗り込む者は救われ、そうしない者は消滅すると約束された。彼を助け、敬愛し、彼のために身を捧げた栄誉の教友らの上に祝福がありますように。彼らは真実を知っていた。だから彼らは確信して彼に忠誠を誓い、変えることなく正道に立ち、感謝した。彼らのイスラームとムスリムへの奉仕にアッラーの報奨がありますように。彼らの従者と、審判の日まで正道を保ち、彼らの光に導かれた人々の上に、祝福がありますように。

全知全能の主よ、どうか私の願いが聞き届けられますように。絶対的真理に導かれる御方よ、どうか私の心を開いてください。

誠実な信徒の中から御好みの者に叡智を授与される御方よ、私が自分の考えを表明できるよう御助けください。わが主よ、さらなる知識を私に授けてください。そして誠実な人々の仲間にさせてください。



  生い立ち









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